第11話 Une belle histoire d’amour (美しい愛の物語)

女神像 エピソード

タツノコプロのアニメ、『シンデレラ物語』の第11話のあらすじを紹介します。

ロールとニコラ

この回のタイトルは、Une belle histoire d’amour(美しい愛の物語)ですが、男爵の娘、ロールとバイオリニストのニコラの話です。

イザベルの誕生日パーティ(第10話)で、ニコラと知り合ったサンドリヨン。翌日、シャルルに、ニコラとロールのことを話します。

お互いに好きあっているけれど、身分が違うため、ロールの両親は、結婚を許してくれません。両親は、ロールを王子と結婚させたいと考えているのです。

サンドリヨンは、占い師、イアンに協力してもらって、2人の結婚を許してもらうことを思いつくのですが…。

以下にもう少しくわしい内容を書きます。

楽器店にいるニコラと再会

街で、サンドリヨンがシャルルに、「ロールとニコラってとてもかわいそうなのよ」と話していると、悲しげなバイオリンの音色が聞こえます。

楽器店でニコラが弾いていたのでした。

サンドリヨンとシャルルは、広場で、ニコラから詳しい話を聞きます。ニコラは昨夜から何も食べていないといいます。新しい弦を買ったら、食べ物を買うお金がなくなったのです。

サンドリヨンからパンをもらって、立ち去るニコラ。そのあいだ、動物たちは、同じ広場で絵を描いていたマダム・ポーレットのモデルをしていました。

絵を見ながら、「実物よりずっといいわ」というサンドリヨンに、マダム・ポーレットは、「視点を変えれば、違うように見えるのよ」と言います。

この話を聞いて、サンドリヨンは、あることを思いつきます。

占い師に化けてロールの家にいく

公園で仕事中のイアンのテントに、「イアン! イアン!」と叫びながら、飛び込んでくるサンドリヨン。

イアンは、彼女を見て、「あなたは、愛を成就できない若いカップルのことで心を痛めているのですね」と、サンドリヨンの考えていることを言い当てます。

サンドリヨンは、国で一番よく当たる占い師イアンに、ロールの未来を占ってもらい、ロールはニコラと一緒になる運命だと言ってもらうつもりです。

占い師が、そうなる運命だと言えば、両親は結婚を許すだろう、というのが彼女の考えです。占い師がそうだと言ったからといって、結婚を許すとは思えませんが、昔は、占い師の言葉は、現代より重要に受け取られていたのかもしれません。

占い作戦は失敗

イアン、サンドリヨン、ニコラの3人は、黒い頭巾をかぶり、ロールの家に行きます。サンドリヨンは、「イアン、ちゃんと2人が一緒になるって言ってよ」と念を押すと、イアンは、「僕は、水晶玉に映っていることしか言わない」と言います。

占い師姿のサンドリヨンと鳥のパピー

イアン:お嬢さんの隣には楽器のケースを持った男性が見える。

ロール:バイオリン?

イアン:そうだ、バイオリンだ。しかし、弦が切れてしまう。つまり、困難なことがあるということだ。お嬢さんとその男性は、険しい山に向かっていく。深い谷に飲まれそうになる。

サンドリヨン(心の中で):ちょっと、何言ってるの?

イアン:しかし、なんとか危険を回避したあと、2人は黄金の光に包まれる。もし愛情が本物なら、どんな問題も解決できて、2人は幸せになる…。

男爵はこの占いを気に入らず、3人に帰れと言います。ニコラは、頭巾をとって、自分はロールを愛している、結婚を許してほしいと言うのですが、ここで、決定的に親に反対されます。

広場で作戦を練る

翌日、ニコラ、イアン、サンドリヨン、シャルルは広場の噴水の前で、今後どうするか話し合っています。

ニコラは、ロールの両親が王子と結婚させたいと思っているのなら、そうするのが一番いいかもしれない、と弱気なことを言います。自分には、お金も宝石も馬も城もないから、と。

「そんなことは関係ないよ。愛があれば」と言うシャルル。彼は、広場に立っている4つの彫像(神と女神)が守っているものを話したあと、「でも、大事なのは、自分が行動することなんだ」と言います。

駆け落ち作戦は成功

その夜、ニコラはロールを窓から連れ出し、わらをしきつめた荷車に飛び乗ります。すかさず、その荷車を走らせるシャルルとサンドリヨン。 そのまま駆け落ちしてしまうつもりなのです。

男爵と家来は馬に乗って追跡します。

途中で、荷車が岩につまづき、放り出される4人。なぜか、そこにマダム・ポーレットがいて、ベルース(犬)を馬に変え、「ここに馬があるわよ」と皆に言います。

ニコラとロールは、馬(ベルース)に乗って、山に向かって走り出します。途中で、吊橋がこわれそうになりますが、マダム・ポーレットの魔法のおかげで、無事渡りおおせます。いつのまにか、朝日が昇り始め、2人は、黄金の光につつまれます。

この様子を見て、男爵は、「2人が無事ならそれでいい」と言うのです。

サンドリヨンとシャルル

今回の騒動で、サンドリヨンとシャルルは、さらに仲良くなったようです。

冒頭、シャルルはサンドリヨンの荷物を持ってあげています。相変わらず、親切です。

サンドリヨンは、「あなた、ゆうべ、何も言わずに勝手に帰ったでしょ!」とシャルルに文句を言います。

シャルルは、「え、どうして? 僕がいなくてさびしかった?」と返します。「まさか!」とサンドリヨンは答えますが、第10話で、彼の姿が見えなくなったとき、彼女はあたりを走り回ってシャルルを探していました。

さらに、ニコラとロールがこわれそうな橋を渡り終わったあと、2人は馬に乗っていて、手を握り合っています。

思わず手を握る2人

サンドリヨンが、「イアンの予言があたったのね」と言うと、シャルルは「ああ、そして黄金の光に導かれて幸せになるんだ」と言い、「2人ともとっても幸せそう。愛し合うって素敵ね」とサンドリヨンはぼーっとしながら言います。

その後、我にかえった2人はあわてて手を離します。

尚、この回で、サンドリヨンが、マダム・ポーレットと会話をします。第1話で、噴水に落ちそうになったマダム・ポーレットをサンドリヨンが助けて以来、第11話までマダム・ポーレットがサンドリヨンと直接話をすることはありませんでした。

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