第12話 Réception au château(お城の歓迎会)のあらすじ。

城の中 エピソード

アニメ『シンデレラ物語』第12話のあらすじを紹介します。この回のタイトルは、Réception au château です。

出会いのためのパーティ

シャルル王子が結婚に興味を示さないので、国王と女王は、息子が花嫁を見つけることを期待して、お城でレセプションを開くことにします。

国中の良家の娘が招待されますが、なぜかサンドリヨンは招待されません。本当は行きたいのに、「私はいいの。着ていくものもないし」と強がるサンドリヨンを見て、動物たちは、協力してドレスを用意します。

一方、ザラール公爵はこの機会に、シャルルと娘イザベルの婚約を発表してしまおうと計画します。

以下にもう詳しい内容を書きます。

やきもきする国王と女王

この国は平和なのか、物語が始まってからここまでずっと、国王と女王の最大の関心事は、息子、シャルルの結婚です。きょうも朝から、シャルルに、プレッシャーをかけていると、シャルルは、「まだ結婚する気はありません!」と宣言して部屋を出ていきます。

国王と女王は、お城でレセプションを開き、彼に出会いの場を提供することに決め、貴族の娘を招待します。

王子と娘の婚約発表を計画するザラール

その朝、シャルルはめずらしく、自分からイザベルを散歩に誘います。イザベルの父親、ザラールの動向をさぐるためです。

イザベルは、父について自分に質問したシャルルを、「忙しくて父が家にいないから、私がさびしいのではないかと気遣ってくださっている」と好意的に解釈しますが、ザラールは、シャルルの意図はお見通し。

ザラールは、シャルルのほうから娘に声かけがあったことを、自分の都合のいいように利用することにし、国王と女王に、「実は王子は、イザベルに結婚を申し込み、娘はそれを承諾しました」と嘘を言い、「きょうのレセプションで、2人の婚約を発表する所存です」と続けます。

シャルルを脅すザラール

ザラールの話が聞こえて、びっくりしたシャルルは、抗議しようと、国王の部屋に飛び込んできますが、ザラールに、「さあさあ、あちらで相談しましょう」と強制的に部屋から引っ張り出されます。

ザラールは、「娘との婚約を承諾しないなら、いつもお忍びで街をぶらついていることを、国王に話す」とシャルルを脅します。「もし、素直に娘と結婚するなら、これからも、あなたは自由です」、とも。

この言葉にシャルルは何も言えません。

ドレスを用意する動物たち

ドレスがなくてレセプションに行けないサンドリヨンのために、動物たちは、どこからかドレスを用意したので、サンドりヨンも出席することにしました。

団結を誓う動物たち
一致団結を誓う動物たち

招待状がないからだめ、と門番に追い返されますが、たまたまやってきた食料を入れた荷車の中に隠れて、サンドりヨンと動物たちは、うまくお城の中に忍び込みます。

思いがけず王子に出会うサンドリヨン

お城のあまりに広い庭で、サンドリヨンが迷っていると、シャルルを責めているアレックスの声が聞こえます。

「シャルル、どうするんだ。このままではイザベルと結婚することになってしまう。なぜ、最初にhっきり断らなかったんだ? 打算で結婚なんかしていいのか?」という声に、サンドリヨンは、「え? 便宜上の結婚(mariage de convenance*)ですって?」と反応し、

思わず、「だめよ、王子様、便宜上の結婚なんて。愛のない結婚は太陽のない夏と同じです!」と王子に向かって叫びます。

声を聞いて、サンドリヨンだとわかったシャルルは、柱の影に隠れます。一方、アレックスは、「おまえは一体何者だ!?」とサンドリヨンの無礼を叱ります。

サンドリヨンは、「すみません」と深々とお辞儀をし、失礼をわびます。シャルルは、サンドリヨンの言うとおりだと思い、ザラールの脅迫に屈するのをやめることにします。

* mariage de convenance :愛情ではなく、ほかの理由からする結婚のこと。政治的、経済的、社会的な理由でする結婚や、当人や家族の利益のための結婚。

めちゃめちゃになるレセプション

サンドリヨンは、王子が便宜上の結婚をしないように、婚約発表を妨害することを計画し、動物たちも協力します。ネズミのシュシュとビンゴは、楽隊の中にに入り込み、変なタイミングで管楽器を吹き、鳥のパピーは、仲間の鳥と一緒に、鐘をがんがんならします。

犬のベルースは、ライオンに扮装して(サンドリヨンがやったらしい)、会場を走り回り、なぜか、パーティに来ていたマダム・ポーレットは魔法で彼をほんもののライオンに変えたので、レセプションは大混乱に陥り、そのまま中止になります。

夢見るサンドリヨン
夢みるサンドリヨン

夜、サンドリヨンは、「私、ちょっとやりすぎたかも。王子さま、お許しください。でも、おそばに行くことができて本当に幸せでした」と、王子を思ってぼーっとなるのでした。

シナリオに穴がありすぎるような

今回は、動物たちが協力して、サンドリヨンを助ける姿が微笑ましく、また、レセプションがめちゃくちゃになるシーンがあまりにバカバカしく、決して嫌いなエピソードではありませんが、ひときわシナリオに穴がある回だと思います。

特に気になるのは以下の4点です。

なぜサンドリヨンは招待されなかったのか?

女中扱いされているとはいえ、サンドリヨンはビエル公爵の実の娘なのに、なぜ呼ばれなかったのでしょうか? アニメでは、招待状は1枚の手紙で(一家に1枚らしい)、公爵夫人が、「娘を連れてくるように書いてあるけど、私には娘は2人しかいないもの」と話すシーンがあります。

ならばこの招待状は夫人あてのものなのでしょうか? しかし、最初に手紙を開封し、「お妃選びのパーティに呼ばれた」と大興奮するのはまま姉のカトリーヌです。

なぜシャルルはザラールの脅迫(とオファー)に応じる気になったのか?

街に遊びに行っていることを国王にばらされると、監視がきびしくなって、自由を失うから、シャルルはイザベルとの婚約に応じようとしたようです(サンドリヨンの言葉を聞いてから気が変わる)。

しかし、街に出かけられないことと、好きでもない女性と結婚することを比べたら、結婚のほうがずっと重要なできごとではないでしょうか?

しかも、彼は、本当に愛している人としか結婚はしない主義、第10話 Le violoniste triste (哀しいバイオリニスト)ではっきり言っています。

動物たちは、いったいどうやってドレスを調達したのか?

動物たちは、「サンドリヨンの一番の夢は、王子さまに会うことだよね。その夢を叶えてあげようよ」というシュシュの提案をきっかけに、皆で、彼女を助けることにします。しかし、いったい、どこから、ドレスを調達したのでしょうか?

ディズニーアニメのシンデレラのように、動物たちがドレスを作っている場面はありません。当時、ドレスは、1着1着仕立てていたでしょうから、店で買ってくるとも思えません(動物に売るわけないだろうし)。

なぜサンドリヨンは婚約発表があると知っていたのか?

確かにサンドリヨンは、アレックスの言葉を聞いて、王子が、便宜上の結婚をしようとしていることを知りましたが、その日のレセプションで婚約発表があるとはアレックスは言っていません。

それなのに、サンドリヨンは、シャルルとアレックスが立ち去ったあと、「発表(l’annonce)を防がなければ」と言います。パピーが、「結婚の発表(l’annonce de mariage)?」と聞くと、「うん、そうよ」とサンドリヨンはうなづいています。

ほかにも、なぜサンドリヨンは、シャルル王子が嘘つきシャルルだと気づかないのか、という謎もありますが、これはこの回に限ったことではありません。

動物たちは、シャルルの後ろ姿を見て、「なんか、すっごいデジャヴュなんだけど」とか、「匂いにも覚えがある」と言っていますが。

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