第10話 Le violoniste triste (哀しいバイオリニスト)

バイオリン エピソード

アニメ『シンデレラ物語』第10話のあらすじを紹介します。この回のタイトルは、Le violoniste triste です。

イザベルの誕生日パーティ

シャルル王子はイザベルに気がない様子ですが、「それはてれているだけです」と国王と女王に言うザラール公爵(イザベルの父)。2人の中を接近させるため、 ザラール は、イザベルの17歳の誕生日パーティを大々的に行うことにし、シャルルを招待しました。

国中の高貴な身分の娘たちは、皆、招待され、出席をする旨を、伝えますが、肝心のシャルルは、なかなか出席すると言いません。

パーティ当日、サンドリヨンもイザベルの屋敷に行くことができました。ただし、彼女は外でミーシャ(猫)と留守番です。

ここで、サンドリヨンは、とても紳士的なバイオリニスト、ニコラと知り合います。彼は、みょうに悲しげな音楽を奏でるのでした。

以上が概略です。以下はもう少し詳しい說明です。

優柔不断なカトリーヌ

サンドリヨンをパーティに連れていくことにしたのは、まま姉のカトリーヌです。カトリーヌは、自分の帽子の羽飾り(そのとき流行していた)が、ほかの人とかぶらないかとても心配で、数日前からやきもきしていました。

「ああ、他の人がどんな帽子をかぶってくるのかわかりさえすれば…」。最後まで悩んでいたカトリーヌですが、結局、サンドリヨンを連れていき、誰かと帽子の飾りが似ていたら、現地で、サンドリヨンに別のに付け変えさせることにしたのです。

パーティが始まると、あろうことか、カトリーヌの帽子は、主役イザベルの帽子と瓜二つ。彼女はあわてて、馬車に戻り、サンドリヨンに帽子の飾りを変えるよう命じます。

王子の代役を務めるアレックス

イザベルと結婚する気などさらさらないシャルルは、パーティにも行かないつもりでした。ところが、当日、城中、 ザラールの手下が見張っていて、逃げられません。そこで、彼は、側近、アレックスに自分の代役を頼みました。

彼の親友にして、忠実なる家臣のアレックスは、自分だとばれないように、仮面をして、パーティに出向きます。仮面といっても、『シンデレラ・ストーリー』でヒラリー・ダフがしていたような、目のまわりをおおうだけの仮面です。

シャルルとアレックスは背格好はそっくりですが、髪の色は違うし、声も違うので、見る人が見れば、シャルルではないとわかりそうなもの。しかし、パーティ会場にいた人は、みな、彼を王子だと思います。やはり、着ている物の威力は絶大なようです。

王子に扮するアレックス
地味なマスクで登場するアレックス

ニコラとロールの恋

ニコラがバイオリンで悲しい音色を奏でていたのは、貴族の娘、ロールと許されない恋愛をしていたからです。2人は、深く愛し合っていますが、身分が違うため、ロールの両親に結婚を反対されているのです。

ニコラ
かつらをかぶって正装しているニコラ

ちなみに、なぜそんなことがわかるのかというと、なぜか、パーティ会場にあらわれたマダム・ポーレットが、動物たちに、「実はね、ニコラとロールはね…」と事情をペラぺら話すからです。

魔法使いのせいか、マダム・ポーレットはいろいろな人の、内輪の事情に精通しています。

ロール
侯爵の娘、ロール

王子の窮地を救うマダム・ポーレット

パーティの終盤、ザラールとイザベルは、 王子に扮装しているアレックスに、「マスクをとって、お顔を見せてください」と言います。ほかの招待客も、王子さまの顔を見たくて集まってきます。

アレックスとシャルル(平民に化けて、庭からパーティの様子をうかがっていた)が、困っていると、マダム・ポーレットが魔法で、少しの間だけ、屋敷中のろうそくの火を消します。

このすきに、シャルルは、屋敷にかけこみ、アレックスと服を交換し、ろうそくの火が戻ったあと、皆に顔を見せます。

「王子さま、娘に一言、お言葉を賜わえますか?」とザラールが言うと、シャルルは、「イザベル、盛大なパーティだったね。お招きいただき、ありがとう。それではこれで失礼する」と言ったかと思うと、さっさと帰ってしまいます。

王子が帰ったので、ほかの客も帰り、イザベルとザラールは、誇りを傷つけられて怒り心頭です。

シャルルの結婚観

このエピソードでは、シャルルの結婚に関する考え方を知ることができます。替え玉としてアレックスをパーティに送り込んだあと、シャルルは気になったのか、『うそつきシャルル』として、ザラールの屋敷にやってきます。

そこで、外にいたサンドリヨンと会います。サンドリヨンが、「王子さまとイザベルさまは、ずっとああして踊っていらっしゃるのよ。あの2人、結婚なさるのかしら?」とシャルルに聞くと、彼は、「とんでもない、王子は、本当に愛した女性としか結婚しないから」と言います。

「あら、そうなの? でも、世の中には身分が違うせいで、一緒になれない人たちもいるのよね」とサンドリヨンが、ニコラとロールのことを思い浮かべながら聞くと、シャルルは、一番重要なのは、愛情があるかどうかで、身分の違いなんて関係ないと言うのです。

「愛があれば、障害を乗り越えられるよ」。その言葉を聞いて、サンドリヨンも、「そうね、私もそう思うわ」と答えます。

愛情が一番重要ということで意見が一致した2人ですが、第23話の終盤から24、25あたりでは、そうではないらしい行動をとるのは、以前、記事に書いたとおりです。

この続きはこちら。

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