アニメ『シンデレラ物語』登場人物紹介、3人めは、マダム・ポーレット(Madame Paulette)です。
仙女、ポーレット
マダム・ポーレット(フランス語ふうの発音だと、マダム・ポレット)は、この物語における、フェアリーゴッドマザーです。
とはいえ、代母ではなく、いまは亡きサンドリヨンの母、フランソワーズの友だちです。病気になったフランソワーズが、ポーレットに、「娘のことをお願いね」と頼んだのです。
ポーレットは、それとなく、サンドリヨンを見守り、ピンチになると魔法で助けます。舞踏会のとき、サンドリヨンの母のドレスを現代風にアレンジし、サンドリヨンを美しく変身させます。もちろんかぼちゃの馬車も出します。
ポーレットがいなければ、サンドリヨンは舞踏会には行けませんでした。
本職は絵描き
ポーレットは絵描きで、野外で写生をしている姿がよく見られます。また、街の子どもたちに絵を教えてもいます。これも、野外でやっています。しばしば、サンドリヨンの行動範囲内で、写生をしています。
エピソードの終わりに登場することも多く、たいてい、サンドリヨンの家の窓の下に立ち、「よかったわね、サンドリヨン」などとひとりごち、魔法の杖をひとふりします。この杖は、もともとは絵筆です。
ポーレットは、豊かな赤毛の長髪の持ち主で、春だろうと夏だろうと、あたたかそうな紺色の長袖の上着ふうのドレスを着ています。仙女だから、暑いとか寒いとかは関係ないのかもしれません。
おちゃめなところがあり、サンドリヨンの家でおこなわれる仮装パーティで、魔女の仮装をし、「魔女に見えるかしら?」などと言います。
ポーレットは物語の狂言回し的存在(よく背景情報を語っています)なので、その性格や暮らしぶりが掘り下げられることはありません。
日本語版では、パレットさん、と呼ばれています。
魔法のつかいどころ
ポーレットは、魔法使いですから、何でもできるはずですが、サンドリヨンの自主性を尊重しておおり、でしゃばらないようにしています。
いろいろなことを魔法で解決しすぎると、シャルル王子の活躍する余地がなくなるため、「どうして、ここで魔法を使わない?」と思うところ(第26話)で、魔法を使わないときもあります。
魔法が出てくる物語は、魔法の使いどころが難しいものですが、ポーレットはバランスよく使っていると思います。
ただ、サンドリヨンがガラスの靴をはくのをこばんでいるとき、魔法ではかせたのは、以前、記事にも書いていますが、私は、あまり好ましく思っていません。
ポーレットはサンドリヨンだけでなく、マルセルや、ニコラとロールなど、ほかの人を魔法で助けることもします。夢に向かってがんばる若者たちをさりげなくサポートするのが好きなようです。
ポーレットの謎
ポーレットについて、私は大きな疑問を1つ持っています。
ポーレットは、出張に出るサンドリヨンの父親と入れ替わるタイミングで登場します。
このアニメは、ポーレットがスーツケースを下げて街に戻ってくるところから始まります。花祭りの様子を見て、「ちょうど間に合ったわ」と言うので、どこかから帰ってきたのです。
また、サンドリヨンを見て、「まあ、あの子がサンドリヨン? 大きくなったわね」と言います。
ポーレットはそれまでどこに行っていたのでしょうか?
まあ、どこにいようとかまわないのですが、フランソワーズに、「娘をお願いね」と言われ、「ええ、私にまかせて。ちゃんと面倒みるわ」と言ったのに、どこかに行っていたというのが解せません。
彼女は仙女だから、地球上のどこにいようと、サンドリヨンの様子がわかるのかもしれない、とは思いました。実際、第3話で、なかなか家に帰ってこないサンドリヨンが、どこで何をしているのか、水瓶に入っている水の面に写す描写があります。
しかし、もしそういうことをして、遠くからサンドリヨンの様子をときどきチェックしていたのなら、サンドリヨンを見て、「まあ、大きくなったわね」と驚くのは変です。
ポーレットはなぜサンドリヨンのそばにいなかったのか、理由を聞きたいものです。
コメント