アニメ『シンデレラ物語』23話のあらすじを紹介します。
タイトルは、Éliminez le prince (王子を消せ)
23話はひじょうに重要なエピソードです。
ザラールが起こしたクーデターを、シャルルが鎮圧する過程で、とうとう、サンドリヨンは、うそつきシャルルが、シャルル王子であることを知ります。
仮装パーティ
公爵夫人は自宅で仮装パーティをすることにしました。目的は、王子に娘たちを見初めてもらうこと。
一方シャルル王子は、アレックスと、先日見つけた、武器が隠されているザラールの隠れ家を偵察中です。
城では、とうとうザラールが反逆して、王様と王妃を牢屋に入れ、王冠を奪いました。ザラールは部下に命じてシャルル王子も仕留めようとしますが、シャルルはうまく逃げ出し、パーティ中のサンドリヨンの屋敷に向かいます。
シャルルの追手は、パーティで、王子に仮装したマルセルを王子だと思って、つかまえ、城に連れ去ります。
以下、最後までストーリーを書いています。
公爵夫人の計画
サンドリヨンが、姉たちの仮装パーティの衣装の着付けを手伝っていると、公爵夫人がやってきて、2人の娘の衣装にダメ出しをします。
「あなたたちは、仮装しなくていいのよ。一番美しく見えるドレスを着なさい」
実は、公爵夫人は、仮装したゲストの間で、娘たちの美しさが引き立てば、王子に見初めてもらえると思ったのです(王子は呼んでないはずだけど)
クーデター
城では、ザラールがクーデターを起こし、王様と王妃を捕らえます。信頼しきっていたザラールに裏切られ、ショックを受ける王様。
王様「でも、まだシャルルがいる。シャルルはどこだ?」
ザラール「ふふふ、もちろん王子も消しますよ。これでこの国は私のものだ!」
シャルル、サンドリヨンの家へ
アレックスと隠れ家を偵察中だったシャルル王子。城の様子が変なのに気づき、橋の上を馬で駆けるやいなや、何かが爆発して、橋はこっぱみじん。
ザラールの手下の仕業です。
シャルルは事前に察知していたのか、アレックスと、木陰に隠れており無事でした(このへんのからくりは謎)。
しかし、ザラールの手下は、どこまでもシャルルを追っかけます。
機敏なシャルルは、馬で追いかける悪党の1人をうまく仕留めます。
ふと気づくと、そばにサンドリヨンの家があるではないですか。
ここに隠れようと思ったシャルルは、悪党の着ていたジャケットを着て、うそつきシャルルに化け、サンドリヨンの家に向かいます。
マルセル誘拐される
パーティでは、王子に仮装したマルセルが、女子たちをわかせています。ほんものの王子ではないものの、王子そっくりなので、女の子たちは色めきだつのです。
ピエロの扮装をした友人のイアンが、「王子さま、剣さばきを見せていただけませんか」と言ったので、マルセルは、「おい、そこの者、一戦を交えよう」と、ある男に言います。
実は、この男、王子をしとめるためにザラールが放った部下の1人。
彼はマルセルが本物の王子だと思っているので、フェンシングしながら、どんどんマルセルを遠くに誘い込み、最後につかまえて、馬に乗せ、城に向かいます。
シャルル、サンドリヨンと城へ
その様子を見ていたシャルルは、マルセルを助けようとしますが、すんでのところで逃げられてしまいます。
サンドリヨン「あ、シャルルじゃないの(こんなところで何しているの?)」
シャルル「馬はないか?」
サンドリヨン「あっちにあるけど」
シャルルは、馬車に乗って、マルセルを誘拐した男を追います。
サンドリヨンと動物たちもちゃっかり、馬車に乗っています。
シビアな顔で誘拐犯を追うシャルル。城のほうに向かっているので、サンドリヨンは不思議に思います。
サンドリヨン「どうしてお城へ行くのかしら? もしかしたら、マルセルが王子さまの変装をしたので、おとがめを受けるのかもしれない」
シャルル「いや、やつら、マルセルを僕だと思っているんだ」
サンドリヨン「え、何? シャルル、(馬車の音やらで)よく聞こえなかったわ。何のこと?」
僕に勇気をくれ
馬車は城に到着します。城のそばには、王様側の兵士も待っていました。
門番をしていたザラールの手下を簡単に倒して、城に入っていくシャルル。
サンドリヨン「どこ行くの、シャルル、勝手にお城に入ってもいいの?」
シャルル「いいんだ、僕についてきて」
サンドリヨン「シャルル、待ってよ」
シャルル「サンドリヨン」
サンドリヨン「??」
シャルル「僕に勇気をくれ」
かっこいいセリフを決めて、シャルルは城の中に走っていきます。
シャルルの正体
お城の中を、どんどん進むシャルル。「なんで道を知ってるのかしら」とサンドリヨンは不思議に思います。
2人は、マルセルが捕らえられている部屋にたどりつきます。
王様の椅子に座って偉そうにしているザラールに、シャルルは、「そんなへなちょこが、王子だと思っているのか? 本物の王子はここにいる!」と言い、ジャケットを脱いで、いきなり王子服になります。
びっくりするサンドリヨン。
その後、ザラール側とシャルル側の兵士(?)の戦いが始まります。
皆、剣でかちゃかちゃ戦いますが、剣術が得意なシャルルがザラールと直近の手下を追い詰め、ザラールたちは、「このままですむと思うな、覚えてろ!」と捨て台詞を言って、逃げていきました。
逃げ去るサンドリヨン
シャルルたちが戦っているとき、サンドリヨンはずっと階段の上のほうから、シャルルを見ていました。
「信じられない。うそつきシャルルが、シャルル王子さまだったなんて。これも、うそなの? でも、目の前で戦っているシャルルは、たしかにうそつきシャルルで、シャルル王子だわ」。
アレックスが、シャルルに、王様と王妃の無事を伝えると、シャルルは、皆の労をねぎらい、あたりを見回してサンドリヨンを探します。
シャルル「サンドリヨン!」
サンドリヨン「…ご、ごめんなさい。さようなら!」
サンドリヨンは、走って逃げます。
サンドリヨンの独白
あたりはすっかり暗くなり、サンドリヨンは、マルセル(下着姿)の運転する馬車で家路をたどります。
サンドリヨンの心の声:「きょうまで友達だったあの人は、うそつきシャルルじゃなかった。
エメラルド王国の跡取り、シャルル王子さまだった。
もうそばにいることはできない。世界が違いすぎるから。もう2度と会えない。
別れのこの瞬間に、自分の気持ちに気づくなんて。私、彼に恋をしていたのかしら?
これまで、シャルルに失礼なことばかりした。シャルル、怒っていたかも。でも、王子さまだったなんて知らなかったから。
むかつくこともよくあったけど、シャルルはいつも私にやさしく親切にしてくれた。守ってくれたし、なぐさめてくれたし、病気のときは看病までしてくれた。
本当にすばらしい友達だった。私はそのことに気づいていなかった。
ごめんなさい、シャルル。さようなら」
すばらしい友達
最後のシーンでは、これまでの2人のやりとりの回想シーンが入りますが、この部分、日本語版(オリジナル)では、セリフもそのまま流れます。
フランス語版では、セリフは流れず、ずっとサンドリヨンの独白が続きます。
日本語版のセリフはこうです。
「もう今までの友達、うそつきシャルルじゃない。エメラルド城のシャルル王子さま。手の届かない、遠い、遠いところに行ってしまった。もう会うこともできない。今になってあいつのこと、気になるなんて。好きだったのかな、あいつのこと。うそつきシャルルのこと。///ここから回想シーンのセリフ/// 王子さまとは知らず、今までとても失礼なことばかりして。ごめんなさい、さようなら」。
フランス語版では、「本当にすばらしい友達だったのに、私はその価値に気づいていなかった」と語る下りがありますが、私はここが好きです。
そう。2人は恋人同士というよりは、とても意気が合う友達、ソウルメイトだったのです。
ところが、シャルルが王子だとわかってからは、サンドリヨンはとても萎縮して、対等でなくなってしまいます。身分の違いがはっきりしていた時代のお話だからでしょうか。それならば、王子、シャルルがひょこひょこ、街に出てくるなんてありえないのですが。
この続きはこちら⇒第24話 L’invitation au val (舞踏会への招待)
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