アニメ『シンデレラ物語』第15話のあらすじを紹介します。この回のタイトルは、Le vrai et le fauxです。本物の王子とにせものの王子が登場します。
突然街に王子がやってくる
街で、人々が大騒ぎして、ある馬車の後を追いかけています。いつものように、平民の扮装で、のんびり、りんごを食べていたシャルルは何事かと、びっくりします。
走ってきたサンドリヨンとぶつかったシャルルが、彼女に理由を聞くと、王子さまが馬車に乗ってあらわれたと言うではありませんか?
「え、ありえないでしょ?」と笑うシャルルに、サンドリヨンは、「なによ、信じないの? 王子さまのお顔が見えたのよ」とシャルルの腕を引っ張って、馬車を追いかけます。
確かに、王子らしき人が顔をのぞかせています。その王子は、その朝、シャルルの部屋からメイドが持ち出したおニューの王子服を着ているではありませんか。
いったい、誰が何のために、こんなことをするのか、と険しい顔をするシャルル。そこへ、占い師のマルセルが通りかかります。彼の友達の役者のマルセルが1週間前から行方不明だというのです。
以下にさらに詳しいあらすじを書きます。
馬車のあとを追う3人
イアンによると、1週間ほど前に、マルセルがイアンにお金を借り、それ以来、消息を断ちました。「昔から知っていて、いい奴なんだ。借金をふみたおすような奴じゃないが、なんだか心配で」、そういうと、イアンは、シャルルの顔を見て、「あれ、そういえば、マルセルは、きみの友だちと瓜ふたつだよ」とサンドリヨンに言います。
シャルルは、何か陰謀があると思い、ベルース(サンドリヨンの犬)の鼻をつかって、王子らしき人間の乗っていた馬車を追います。「シャルル、また、何か変なこと考えているのね?」といいながらも、サンドリヨンもイアンと一緒にシャルルの後をついていきます。
王子さまのふるまいを練習するマルセル
たどりついたところは、山の中にある家でした。
「こんなところで、王子さまは何をなさっているのかしら?」いぶかるサンドリヨン。すると、第9話でサンドリヨンをつかまえた男が出てきます。
部屋の上のほうにある窓から様子をうかがうと、マルセルは、トレーナーについて、王子さまらしくふるまう練習中でした。おじぎや、ダンス、剣術。
マルセルはどれもうまくできず、トレーナーをいらだたせます。
マルセルのへぼ王子ぶりに、大笑いするシャルルたち。ネズミのビンゴとシュシュも笑ったら、その拍子に、家の壁がくずれて下に落ちます(笑ったぐらいで壁がはがれるとは、どこまでボロ屋なのでしょうか?)
「しまった」とあわてるサンドリヨンを見て、ベルースが窓ガラスを割って部屋に飛び込みます。
「わ~、私は犬が嫌いなんだ。マルセル、早く犬を外に追い出してくれ!」。トレーナーが王子志願の人間をマルセルと呼んだので、皆に、彼がマルセルだとわかりました。
王子の影武者を頼まれたというマルセル
ベルースを外に出すために、戸口から出てきたマルセルに、イアンが声をかけ、事情を聞きます。マルセルは、王子が悪い人間に狙われているから、顔が似ている自分が影武者を務める、と説明します。
シャルルが、この計画の首謀者を聞くと、マルセルは、王子のボディガードだと言います。シャルルは、マルセルと入れ替わるために、「いまきみが着ている王子服を貸してくれ」と頼みます。自分の仕事を取られると思ったマルセルは抵抗しますが、「きみが王子らしくならないと殺されるぞ!」というシャルルの言葉におどろいて、言うとおりにします。
マルセルと入れ替わるシャルル
シャルルはマルセルと入れ替わり、トレーナーのレッスンを受けます。本物の王子なのだから、おじぎも、ダンスもばっちりです。「わあ、シャルル、どうしてあんなことができるのかしら、本物の王子さまみたい」と関心するサンドリヨン。
そこに、先ほどの男が帰ってきて、「ザラール様のお考えが変わった。きょう中に、その男を王子として送り込めないなら、すぐに身代わりを探して大急ぎで教育しろとのお達しだ」と言います。
男の前でわざとおちゃらけるシャルルに、男は、剣を抜き、「お前はクビだ」と言います。シャルルは男に剣をつきつけ、「おまえは王子のボディガードなんかではない。これはすべてザラールが城を乗っ取る策略だ!」と言い放ちます。
2人の王子に加勢するマダムポーレット
この後、2人は、剣で戦い始めます。マルセルも、「あいつ、俺をだましたな!」とそのへんにあった剣を持って参戦します。
その様子を見ていたマダムポーレット(なぜか、ずっとそばにいた)が、マルセルの姿を王子仕様に変えたので、男とその手下は、2人の王子にびっくりします。
マルセルはいきなり剣術がうまくなっており、シャルルたちが優勢ですが、なんと男はピストルを取り出します。しかし、マダムポーレットが魔法でこのピストルを手品用のピストルに変えたため、男が発砲したら、万国旗と色とりどりの紙吹雪が出てきました。
わけがわからず混乱する男と手下、そしてトレーナーは、あわててこの家から逃げだします。
シャルルが何者なのか知りたがるサンドリヨン
悪者たちが退散し、「幸い、誰も怪我をしなかったわね」と言うサンドリヨンに、シャルルは、「サンドリヨン、大丈夫? 怖くない?」とやさしく声をかけます。
するとサンドリヨンは、「ええ、大丈夫よ。でも、私あなたに質問があるの。シャルル、どうして、会釈もダンスも剣術もそんなに上手なの? いったい、あなた何者なの?」と聞きます。
「えっ」と答えにつまるシャルルに、マルセルが、「俺も知りたいよ。きみ、役者になったほうがいいよ。俺より、役者の才能あるよ」と言います。
これを聞いてシャルルは、「はは、ありがとう。きみだって王子の演技うまかったよ。えっと、サンドリヨン、ぼくは、ただのシャルル、うそつきシャルルだよ」と答え、皆で笑ってなごやかに終わります。
ザラールの計画は何だったのか?
王子とそっくりのマルセルを王子に仕立てて、ザラールは何をしたかったのでしょうか? 王子を誘拐して、ずっとマルセルに王子としてふるまわせるつもりだったのでしょうかね?
しかし、この計画はうまくいくはずありません。確かに、マルセルは王子にそっくりですが、髪の色が違うし、声も違うし、全体的にがさつで品がありません。
父の国王や母の女王なら、すぐに王子じゃないとわかるでしょうし、仮に両親にはわからなくても、側近のアレックスが、絶対、シャルルではないと見抜くはずです。
ザラールは、賢いのか馬鹿なのか、今ひとつわかりません。ただ、王子や将軍などの影武者を立てることは各国でよくあったようです。とっくに死んでいるのに、死んでいないように見せかけたり。
昔は、写真もビデオもないので、要人の顔を知っている人もほとんどいないため、影武者を立てることが容易でした。いまは、ちょっとできませんね。
またシャルルとぶつかるサンドリヨン
シャルルとサンドリヨンはよくぶつかりますが、このエピソードでも盛大にぶつかっています。
たぶんこれで4回目です。この2人は仲がよく、始終一緒に行動していますが、連絡を取り合って会うことは全くしていません。街にいると、たまたま出会ってしまうのです。
お互いに運命の人なのでしょう。
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