アニメ『シンデレラ物語』の登場人物紹介、今回は、サンドリヨンのまま姉(ステップシスター)のカトリーヌとジャンヌです。 ビエル公爵夫人の連れ子です。
日本語ではあまり『まま姉』とは言いませんね。義姉(ぎし)とも言えるかもしれません。義理姉と書くと、自分の配偶者の姉になってしまうので、『まま姉』としておきます。
カトリーヌとジャンヌは、母親と違ってあまり賢くないため、意地悪ではありますが、そこまで底意地の悪いことや、人を陥れるようなことはしません。
長女、カトリーヌ
カトリーヌは長女で、年齢は明らかにされていませんが、16~17歳あたりだと思います。髪は栗色で、長髪ですが、いつも不思議な結い方をしています。左目の下にほくろあり。口紅はピンク。
自分は王子は結婚すると思いこんでいて、妹のジャンヌと、「私が王子と結婚するのよ」「違うわ、私が結婚するのよ」としょっちゅう言い争っています。
性格はわがままで、なまけもの、頭もあまりよくなく、着飾ることしか考えていません。サンドリヨンには意地悪で、やさしいところは全く見せませんが、ジャンヌに対しても、「そんなに食べるとまたぶくぶく太るわよ」と言っていじめています。
家事すべてをサンドリヨンに押しつけて、ふだん何をやっているのか、まったくもって謎です。
裁縫も刺繍も下手なので、手仕事をやっているわけでもないし、絵を描いたり、楽器を演奏したりするシーンもありません。
きれいな人ですが、性格の悪さが顔に出て、せっかくの美貌が台無しです。
第16話、Le Prince au Cuisine ではカトリーヌのおもしろいシーンがあります。
病気で倒れたサンドリヨンの代わりに掃除をするシャルル(実は王子)に対して、「しっかり働いたら、将来、お城でやとってあげるわ」とえらそうに言うのです。
「え?!」と驚くシャルルに、「だって、私、王子さまと結婚することになっているから」と答えるカトリーヌ。
「ええっ? あなたと王子が?」
「そうよ。特別にお城で働けるよう手配してあげるわ。あら、なんで何も言わないの?。うれしくないの」とカトリーヌはシャルルに恩を売ります。
彼女がシャルルにこんなに近づくことができた最初で最後のシーンです。
次女、ジャンヌ
ジャンヌは15、16歳あたりでしょうか。栗色の長髪をツインテールにして、口紅はピーチ。ジャンヌもきれいな女の子ですが、カトリーヌとよく似た性格で、わがままで自分のことしか考えていません。
ジャンヌのわがままが炸裂するエピソード
自分はいつか、王子の后になれると信じています。
カトリーヌと違うのは、ジャンヌはとても食いしん坊だということ。サンドリヨンに、しばしば「早く、食事の支度をしてよ! おなかがすいて死にそうよ」と怒鳴ります。
ブドウやパンをむしゃむしゃ食べるシーンもあります。
ジャンヌは不器用で、ダンスは苦手です。
姉のカトリーヌのいじめに耐えているせいか、まれにサンドリヨンにやさしいところを見せます。
第19話の、Les brigands attaquent では、公爵夫人に命じられ、寝ずに家の番をしているサンドリヨンのことを心配して、あたたかい飲み物を持ってきてくれます。ココアでしょうか? お茶を淹れることはできるようです。
ジャンヌは、「サンドリヨン怖くないのかしら?」と心配しますが、カトリーヌは、「あの子は馬鹿だから何も感じないのよ」と言って、さっさと寝てしまいます。
最後には仲直りをする
最終回で、公爵夫人が、サンドリヨンにやさしくなるように、カトリーヌとジャンヌも、「これからは、私たちが家事をするわ。結婚式には呼んでね」とサンドリヨンに笑顔で言います。
母と姉妹で、サンドリヨンに花のビーズでかんむりを作ってプレゼントします。
あれほど、自分が王子と結婚するといきまいていたのに、この突然の心変わりは一体何なのか? 脚本家の都合というには、大きな転換です。
ですが、ペローの原作でも、サンドリヨンは姉たちを許し、身分の高い人たちと結婚させるので、原作にそったエンディングと言えるのかもしれません。
余談ですが、英語では、step sister(両親のどちらかの再婚により姉妹になった人、血のつながりはない)と half sister(異母姉妹、異父姉妹、半分血のつながりがある)を区別しますが、フランス語では、どちらも、 demi-sœur です。
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