レット・イット・ゴー(Let it go)の訳詞~『アナと雪の女王』より。

凍りついた湖と山 アンデルセン童話

ディズニーのアニメーション映画、Frozen(アナと雪の女王)の有名な劇中歌、Let it goの訳詞を紹介します。エルサが歌います。

Let it go(オリジナルの英語版)

The snow glows white on the mountain tonight
Not a footprint to be seen
A kingdom of isolation
And it looks like I’m the queen

The wind is howling like this swirling storm inside
Couldn’t keep it in, heaven knows I’ve tried
Don’t let them in, don’t let them see
Be the good girl you always have to be
Conceal, don’t feel, don’t let them know
Well, now they know

Let it go, let it go
Can’t hold it back anymore
Let it go, let it go
Turn away and slam the door
I don’t care what they’re going to say
Let the storm rage on
The cold never bothered me anyway

It’s funny how some distance makes everything seem small
And the fears that once controlled me can’t get to me at all
It’s time to see what I can do
To test the limits and break through
No right, no wrong, no rules for me
I’m free

Let it go, let it go
I am one with the wind and sky
Let it go, let it go
You’ll never see me cry
Here I stand and here I stay
Let the storm rage on

My power flurries through the air into the ground
My soul is spiraling in frozen fractals all around
And one thought crystallizes like an icy blast
I’m never going back, the past is in the past

Let it go, let it go
When I’ll rise like the break of dawn
Let it go, let it go
That perfect girl is gone
Here I stand in the light of day
Let the storm rage on
The cold never bothered me anyway

作詞作曲:Kristen Anderson-Lopez / Robert Lopez

レット・イット・ゴー(訳詞)

今夜、山は雪で白く輝いている
足跡はひとつも見えない
孤立した王国
その国の女王は私らしい

風は、心の中で渦巻く嵐のように吹き荒れる
抑え込めない。私ががんばっていること、誰も知らない
人を中に入れてはだめ、見せてはいけない
いい子でいなさい、ずっといい子で
隠して、感じないで、皆に知らせちゃだめ
やれやれ、もみんな知ってるわ

出してしまえばいい、出してしまえばいい
これ以上は隠せない
出してしまえばいい、出してしまえばいい
背を向けて、ドアをバタンとしめて
もうどうでもいいわ。皆がなんと言おうと
嵐よ、吹き荒れるがいい
もともと寒いのは平気なの

離れると、すべて小さくなるなんておもいしろいわね
前は恐怖でいっぱいだったけど、もう平気よ
自分ができることをみて見る時よ
限界までいって、突破しよう
正しいも、間違っているもない。私にはルールなんてない
私は自由

出してしまえばいい、出してしまえばいい
私こそ、風で空なのよ
出してしまえばいい、出してしまえばいい
私が泣いているところを見ることはない
ここに私は立ち、とどまる
嵐よ、吹き荒れるがいい

私のパワーは、空気を切って、大地に吹き込む
私の魂は、氷のかたまりをそこら中に巻き上げる
思いは、凍りついた突風のように、あたりを結晶にする
もう決して戻らない、過去は過去

出してしまえばいい、出してしまえばいい
夜明けのように私が目覚めるとき
出してしまえばいい、出してしまえばいい
完璧な少女はもういない
私はここに立っている、昼の光の中に
嵐よ、吹き荒れるがいい
もともと寒いのは平気なの

単語メモ

get to me 私をイライラさせる

The fears that once controlled me can’t get to me at all
直訳:かつて私をコントロールした恐怖は、もう私を全然イライラさせない

flurry (雪や木の葉が)風に舞う

Libérée, Délivrée(フランス語版)

L’hiver s’installe doucement dans la nuit
La neige est reine à son tour
Un royaume de solitude
Ma place est là pour toujours

Le vent qui hurle en moi
Ne pense plus à demain
Il est bien trop fort
J’ai lutté, en vain

Cache tes pouvoirs, n’en parle pas
Fais attention, le secret survivra
Pas d’états d’âme, pas de tourments
De sentiments

Libérée, délivrée
Je ne mentirai plus jamais
Libérée, délivrée
C’est décidé, je m’en vais

J’ai laissé mon enfance en été
Perdue dans l’hiver
Le froid est pour moi le prix de la liberté.

Quand on prend de la hauteur
Tout semble insignifiant
La tristesse, l’angoisse et la peur
M’ont quittées depuis longtemps

Je veux voir ce que je peux faire
De cette magie pleine de mystères
Le bien, le mal, je dis tant pis, tant pis

Libérée, délivrée
Les étoiles me tendent les bras
Libérée, délivrée

Non, je ne pleure pas
Me voilà
Oui, je suis là
Perdue dans l’hiver

Mon pouvoir vient du ciel et envahit l’espace
Mon âme s’exprime en dessinant et sculptant dans la glace
Et mes pensées sont des fleurs de cristal gelées

Je ne reviendrai pas
Le passé est passé

Libérée, délivrée
Désormais plus rien ne m’arrête
Libérée, délivrée
Plus de princesse parfaite

Je suis là
Comme je l’ai rêvé
Perdue dans l’hiver

Le froid est pour moi le prix de la liberté

訳詞:解き放って、自由に

夜、冬が静かに訪れ、そこにとどまる
雪が女王になる時が来た
孤独の王国
ここが永遠に私の住む場所

私の中で風が叫ぶ
明日のことなど、もう考えるなと
その叫びは本当に強い
抑えようとしてきたけれど無駄だった

パワーを隠して、話しちゃだめ
気をつけて、ずっと秘密にして
気持ちも、苦しみも
感情も

解き放って、自由に
もう2度と嘘はつかない
解き放って、自由に
決めたわ、私、前に進む

子どものころのことは、夏の世界に置いてきた
冬の世界に隠れる
寒さは私にとって自由の代償

高く昇るとき
何もかもが、ささいなことに見える
悲しみ、不安、恐れ
ずっと前にさよならした

自分ができることを見てみたい
この神秘に満ちた魔法のちからで
いいことも、悪いことも、仕方がないじゃない

解き放って、自由に
手を伸ばせば、星がある
解き放って、自由に

もう泣かない
私はここよ
そうよ、ここにいるの
冬の世界に

私のちからは空からやってきて、宇宙を満たす
私の魂は、氷の絵を描き、彫刻をする
私の思いは氷の結晶の花

もう戻らない
過ぎたことは過ぎたこと

解き放って、自由に
もう何も私を止めやしない
解き放って、自由に
もう完璧な王女じゃない

私はここにいる
ずっと夢見てきたことよ
冬の世界に
寒さは私の自由の代償

☆単語の説明は、フランス語のブログのほうに書いています⇒アナと雪の女王「レット・イット・ゴー」のフランス語版:歌と訳詞 | フランス語の扉を開こう~ペンギンと

今見ると、昔の訳詞には、いくつか難点があります^^; こちらで約し直しました。

レット・イット・ゴー、歌の背景

父親が死に、アレンデール王国の女王となったエルサには、ずっと秘密にしてきたことがありました。

魔法の力を持っていることです。

エルサは、雪や氷を作り出したり、吹雪を巻き起こしたり、人や物を凍りつかせたりできるパワーがあります。

幼い頃は、魔法の力で小さな雪だるまを作って、妹のアナに見せたりしていました。しかし、あるとき、誤ってアナの頭に氷攻撃をしてしまいます。

恐怖や怒りを感じて、大きく動揺すると、エルサは魔法をうまくコントロールできないのです。

アナに魔法を使ってしまったあと、父親は、エルサに手袋を与え、魔法のことは誰にも言ってはいけない、と言います。

それまで、アナと同室だったのに、2人は別々の部屋に寝るようになり、この姉妹は、ほとんど交流なく育ちました。秘密がばれないために、エルサは、誰にも心を開きません。

時は流れ、エルサの戴冠式のパーティで、アナが、出会ったばかりの男性、ハンスと婚約したと言ったので、エルサは軽率な行動をいさめます。アナがその言葉に反抗したとき、エルサは、かっとなって、部屋を凍りつかせます。

そのあと、エルサは、城をあとにして、山道を歩いているときに、この歌を歌います。

「もう、パワーを隠すのはやめた。これから私は、氷の女王として一人で行きていく」という決意を固めながら。

日本語版では、「ありのままに」というサブタイトルがついています。

本当の自分を隠しながら生きるのは、しんどいので、レット・イット・ゴーしたのはよかったですね。

以前も書きましたが、アナとエルサが不幸な子ども時代を送ったのは、父親の方針のせいです。父親が、魔法をもっているエルサをまるごと受け止めていたら、エルサだって、そのうちだんだんうまく魔法を使えるようになっていただろうし、アナや周囲の人とも、交流しながら育ったでしょう。

エルサの父親は、エルサのパワーが怖かったのかもしれません。

映画のレビュー⇒Frozen (アナと雪の女王)(2013)の感想。

原作(だけど、話は全然違います)⇒雪の女王(アンデルセン、1844)のあらすじ。

続編のレビュー⇒Frozen II(アナと雪の女王2)(2019)の感想と疑問

続編に出てくる歌⇒イントゥ・ジ・アンノウン~心のままに(Into the Unknown)の訳詞(英仏):映画、『アナと雪の女王2』の劇中歌

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