白雪姫(1937)、ディズニーのアニメの感想。

白雪姫のフィギア 白雪姫

ウォルト・ディズニー・アニメーションスタジオが制作した『白雪姫』(原題:Snow White and the Seven Dwarfs)を見ました。とても絵がかわいくて、夢のある映画です。

白雪姫、予告編

基本情報

  • 世界で初めての長編アニメーション映画、公開は1934年12月21日
  • 83分
  • 原作は、グリム兄弟の白雪姫
  • 登場人物が歌を歌うミュージカルふう。
  • 1934年から制作開始、つまり、4年ほど時間をかけて制作
  • 制作費、149万ドル(当時として、とても大きなお金だったので、ウォルト・ディズニーの道楽だと言われた)。興行収益は4億1800万ドル(2016年5月現在の数字)で大ヒット
  • 映画史上に残る傑作だと言われている

あらすじ

白雪姫というプリンセスは、継母の女王に女中扱いされていました。継母は、魔法の鏡に、「あなたが一番美しい」と言われることだけをよりどころにして暮らしており、白雪姫がこれ以上きれいにならないように、女中の服を着せ、汚れ仕事をさせていたのです。

ある日、鏡が、「白雪姫が一番美しい」と言ったので、嫉妬にかられた女王は、猟師に白雪姫を森に連れていき、殺して、心臓を持ち帰るように命じます。

白雪姫を殺すことができなかった猟師は白雪姫に逃げるよう言います。森の奥深くに入っていった白雪姫は、たくさんの動物たち(シカ、リス、鳥、亀など)と知り合いになり、彼らに、泊まれる場所を案内してもらいます。

動物たちが案内したのは、小人の家でした。小人たちと、楽しく過ごす白雪姫。一方、女王は、鏡から、白雪姫が生きていることを聞き、自ら、毒りんごをもって、彼女を殺しにでかけます。

原作との違い

小人たちの出番多し

ストーリーラインはほぼ原作どおりですが、大きく違うのは、タイトルが、Snow White and the Seven Dwarfs(白雪姫と7人の小人)とあるように、小人の出番がとても多いことです。

小人たちは、1人ずつ名前を与えられ、その名前のとおりの人柄がわかるように描かれています。むしろ、白雪姫や王子さまより、小人たちの性格のほうがよくわかるぐらいです。白雪姫は、主役ではありますが、セリフはそんなにありません(歌はわりと歌います)。

もう1人、わりとしっかりキャラが描かれているのが女王(魔女)です。森の動物たちも、誰一人(一匹)しゃべりませんが、スクリーンに映っている時間が長いです。

冒頭で王子さまと白雪姫が出会う

白雪姫は、冒頭、城の階段を掃除しており、井戸で水をくむとき、歌を歌っていたら、その歌声にひかれて、白馬に乗った王子さまがやってきます。

白雪姫は、はずかしがって、城に隠れますが、このとき、2人はお互いに恋をしたようです。

白雪姫は王子さまのキスで息を吹き返す

原作では、棺がかたむいた拍子に、のどにつまったりんごが取れて、白雪姫が行き帰りますが、映画では、王子のキスで生き返ります。

王子さまはさらっとキスをし、悲しみでうつむいていると、白雪姫が目をあけ、のびをします。これまで眠っていたかのようです。

おかあさんみたいな白雪姫

原作では、小人の家は、とても片付いており、テーブルの上には、7人分の食器がきれいにセットされていました。しかし、この映画の小人の家は、ものすごく散らかっていて、流しに洗い物はまたまっているし、ほうきには蜘蛛の巣がかかっています。

白雪姫は、自発的に、小人の家を動物たちと片付け、料理を作り、食事の前には、小人たちに手を洗ってくるよう促し、まるでおかあさんみたいです。母性があるプリンセスと言えます。

その他の相違点

女王が魔女のような姿になるのも、この映画独自の味付けです。原作では、行商人に化けたとだけありますから。 また、原作では、3回殺しにでかけますが、この映画では1回だけです。

品のいいアニメーション

棺に横たわる白雪姫
ガラスの棺に横たわる白雪姫

最近のきらびやかなアニメに比べると、色調はずっと落ち着いていて、品があります。白雪姫は、原作どおり、雪のように白い(肌色だけど)、まっかな唇、漆黒の髪の持ち主で、全体的にもちもちしたやわらかい雰囲気のお姫さまです。

小人たちの表情もは豊かで、白雪姫が死んでしまい、悲しんでいるシーンでは、私まで、悲しくなりました。

女王の椅子、お城、井戸、小人たちの家、女王のラボ(ここで、魔女に変身する薬を作ったり、毒りんごを作ったりする)、森の木や花、動物たち、すべてとても丁ねいに描かれていて、かわいい小物もたくさんありキュートな映画です。

私のように絵心のない人間は、「あ、この小物かわいいね、あ、ベッドに小人の名前が掘ってある、こってるね」と思うぐらいですが、アニメにかかわる仕事をしている人は、見どころがいろいろあるんじゃないでしょうか。

手塚治虫は白雪姫を50回は見たそうですが、彼だけでなく、多くのクリエーターがこの映画に影響を受けているそうです。

魔女の顔が怖い

1950年のシンデレラもそうですが、いい人と悪い人をしっかり描き分けたいのか、ディズニーは、まま母を魔女の顔にするのが好きなようです。そもそもこの女王は、女王のときから、顔立ちがきつすぎて、とても世界で一番美しい人には見えません。

それが、魔女になるとさらに怖い風貌になります。いまの感覚からしたら、そこまで怖くないかもしれませんが、1937年の子供が見たら、夢に出てきそうな怖さです。

魔女が白雪姫に毒りんごを食べさせるシーン(3分30秒)

音楽も怖いです。繰り返しますが、これ、昭和12年の映画ですから、昔の子供が見たら、怖いと感じるんじゃないでしょうか?

小人たちが、鉱山でハイホーを歌いながら、鉱山でダイヤモンドを掘っているシーンも楽しいですし、最後まで飽きることなく見られました。

シンデレラのほうが洗練されているとは思いますが、色使いなどは、こちらの映画のほうが好みです。それに、これ、昭和12年の映画ですから。

そんな昔に、こんな映画を作ったというだけですごいです。1939年に、『風と共に去りぬ』という映画が制作されています。この映画、おもしろいですが、いまの映画とずいぶん雰囲気が違いますよね?

ところが、『白雪姫』は見た目は、今のアニメ映画とそこまで大きく違わないような気がします。登場人物の性格の掘り下げや、こったストーリー展開は、ありませんけどね。

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